液体電極界面での分子認識により制御された電子移動に基づくイオンチャンネルセンサー
Project/Area Number |
09237217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅沢 喜夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80011724)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BUHLMANN Phi 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20262149)
遠田 浩司 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (60212065)
菅原 正雄 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50002176)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 膜透過性制御 / イオンチャンネルセンサー / ナノ化学センサー / シクロデキストリン / アンオンセンサー / チオ尿素レセプター / 表面分子認識 |
Research Abstract |
1.分子内内孔を持ち剛直な骨格を有するB,γ-cyclodextrinチオール誘導体を合成し,これらの分子の自己集合膜を吊下げ水銀滴電極表面上に形成させ、分子内内孔における物質の透過を,内孔に選択的に結合するゲスト分子により制御する研究を行った.その結果,吊下げ水銀滴電極上の自己集合膜が分子間間隙をほとんど持たない膜であることを確認した.また,電気容量測定を行うことにより,電極表面でゲスト分子とcyclodextrinが包接錯体を形成していることを確認し,その結合定数を求めた.更に,電気化学活性物質の内孔透過をゲスト分子の単分子膜ホスト内孔への取り込みによって制御できることをサイクリックボルタンメトリにより確認した. 当研究室で開発された2つのチオ尿素部位を持ち4本の水素結合でリン酸二水素イオン(H_2Po_4^-)を認識するレセプターは,これまで報告されている中性レセプターの内で有機溶媒中での結合能が最も強い分子であるが,このレセプター分子を液膜型イオン選択性電極の感応物質として用いた場合はむしろ塩化物イオンに対して大きな応答を示した.今回この分子のLB膜を気-液界面に形成させ,グスト分子による電気化学活性マーカーの膜透過性変化を測定した結果,水溶液中のH_2PO_4^-に対する応答を確認することができた.これは水溶液中からレセプター単分子膜表面への錯形成の際には、水溶液中から有機溶媒へのイオン輸送の場合と比較して,H_2PO_4^-の脱水和が完全である必要がないためであることを示唆している.
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)