電気科学発光過程をプローブとする構造規制界面電子移動の解析
Project/Area Number |
09237235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡崎 敏 京都大学, 工学研究科, 教授 (40025383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 富士夫 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30026281)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 電気化学発光 / CCD検出顕微鏡 / 電極電子移動反応 / ペリレン / アニオンラジカル / カチオンラジカル / ラジカル反応 |
Research Abstract |
本研究補助金によりCCD測定用顕微ユニット及び画像処理ユニットを導入して、電極表面での電気化学発光を高感度かつ高分解能でマッピングするための二次元CCD発光検出システムを構築した。これを用いて、電極電位をステップさせた直後の電極表面発光を測定・解析することにより、界面電子移動や拡散層の直接観測に応用し、電極電子移動反応過程についての数々の新しい知見を得た。 特に、アセトニトリル中でのペリレンの酸化、還元により生成するカチオンラジカルとアニオンラジカル間の発光反応過程の観測において、電極電子移動反応の違いによる興味ある現象を観測した。この発光過程を電気化学測定結果と併せて考察することにより、それぞれの電子移動反応過程の詳細を解明した。すなわち、先にアニオンラジカルを生成させた後にカチオンラジカルを発生させた場合には白金電極の表面全体にわたり一様な発光が観測された。これに対して、カチオンラジカルを生成後にアニオンラジカルを発生させた場合には電極表面全体に生成した微小核を中心にして電極補表面上で発光する様子が観察された。すなわち、前者の場合には、先に還元生成して拡散層に溶存するアニオンラジカルが後から発生してくるカチオンラジカルと拡散層内で発光する結果、電極表面より多少離れた拡散層で発光する様子が観察されたものである。これに対して、後者では、先に酸化生成したカチオンラジカルが非常に不安定で直ちに親分子と二量化反応して二量体カチオンラジカルを生成し、その過塩素酸塩が電極表面に吸着する。この吸着塩の表面から解離してきたカチオンラジカルが後から発生してくるアニオンラジカルと反応するので、発光が白金電極表面上で不均一に観察されたものである。高速電気化学測定の結果と併せてペリレンの電気化学発光過程を詳細に解析した。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)