電気化学原子層エピタキシ-による分子認識機能界面の創成
Project/Area Number |
09237241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田畑 仁 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00263319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川合 知二 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20092546)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 構造規制電極 / 電気化学STM / トンネル顕微鏡 / DNA / 電気二重層 / バリアハイト / STS |
Research Abstract |
電気化学セルと文字どおり原子レベルでの実空間分解能を持つ走査プローブ顕微鏡を組み合わせた電気化学STMにより、原子レベルで構造および表面状態を規制した界面を形成する。特に、原子層単位での構造規制(吸着、配向成長等)が可能な電気化学的手法による原子層エピタキシ-手法の確立を目指す。また、本手法を用いて形成した構造規制界面で、特定の分子種をある配向で配列、固定したり、特定の分子を認識できる高感度化学センサの実現の基礎研究を行うことを目的として研究を実施した。 本年度の研究成果は以下のとおりである。 (1)電気化学STMを利用したトンネル現象の詳細な解析(実効的仕事関係の測定)により、電気化学的に構造規制した固体表面(金属や無機固体)の機能界面の状態(電気2重層の誘導率等)を原子スケールで明らかにした。電気化学STMにトンネルスペクトロビ-を付加することにより、電気化学的に構造規制した固体表面(金属や無機固体)の機能界面の状態(電気2重層の誘導率等)を原子スケールで評価し、-0.6Vから+0.3Vの範囲では表面は安定に存在すること、AU/水溶液界面ではAu固体表面の仕事関数が約1.5eVしかないことを明らかにした。(これに対し、Au/真空では5eVと報告されている。) (2)上記構造規制(トポッグラフィックな構造だけでなく、表面吸着状態を厳密に制御した)した電極表面上への、短鎖DNAオリゴマーの吸着構造を明らかにした。リン酸サイトへのS置換が有・無のDNA分子とAu電極の界面・結合状態の差が明らかになった。特に、硫黄置換基の有無によりSTM像が大きく変化した。(1)S置換有DNAとAu電極:強いAu-S間の共有結合によりρ(E)がイメージングされる。(2)S置換無DNAとAu電極:弱い結合力の為に、STM像は不鮮明であり、主に実効的バリアハイトφの変化がSTMイメージングされていることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)