電極界面分子集積膜の設計による生体重要物質の高選択センシング
Project/Area Number |
09237247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
篠原 寛明 岡山大学, 工学部, 助教授 (60178887)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 疎水性分子集積電極 / メラトニン / 電気化学センシング / フローインジェクション分析 / 簡便選択計測 / 生物リズム |
Research Abstract |
生物リズムの指標ホルモンとして最近注目を集めているメラトニン(N-アセチル5-メトキシトリプタミン)が、それ自身電気化学反応性であるが、測定妨害対象物質に比べて疎水性が高いという性質に着目し、電極表面への疎水性分子の単分子層修飾という電極表面の簡単な構造規則によってその選択センシングを実現することを目指した。 金電極表面上にアルカンチオール自己集積化する方法、あるいはグラッシーカーボン(GC)電極表面上にアルカノールを陽極酸化で化学結合させ集積化する方法によって疎水性単分子層修飾電極を作製し、中性緩衝溶液中でメラトニンや親水性妨害物質の電気化学酸化計測を微分パルスボルタンメトリー(DPV)法で行い、その選択計測の可能性について調べた。 アルカンチオール修飾金電極、アルカノール修飾GC電極のいずれの場合にもC4,C6,C8と修飾分子のアルキル鎖長が長くなるにしたがってドーパミンやアスコルビン酸などの妨害対象物質の酸化電流が大きく抑制されるを明らかにした。一方メラトニンの酸化電流はアルキル鎖長がC4,C6程度ではそれほど変化がないが、C8程度以上では抑制され始めることが明かとなった。妨害物質の酸化抑制効果とメラトニンの酸化計測能のバランスを考えるとC8程度の鎖長の疎水性単分子層を電極表面に修飾することにより、ある程度メラトニンを選択計測できる可能性が示された。 またオクタノール程度の鎖長の疎水性分子を化学結合により集積化したGC電極は、高電位の印加を持続しても、妨害物質の酸化抑制能の低下は見られず、安定に使用でき、メラトニンの選択計測に有用であることが示された。 さらにフローインジェクション分析(FIA)システムにオクタノール修飾GC電極を用い、前電解システムによる妨害物質の酸化除去と組み合わせることによってメラトニンの迅速簡便計測が可能であることを示した。
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Report
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Research Products
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