無機導電体/高分子積層膜電極の分光電気化学特性とそのCO_2還元への応用
Project/Area Number |
09237249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小倉 興太郎 山口大学, 工学部, 教授 (40035077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 雅晴 山口大学, 工学部, 助手 (70274181)
長岡 勉 山口大学, 工学部, 助教授 (00172510)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 無機導電体 / 導電性高分子 / 積層膜電極 / 分光電気化学特性 / 炭酸ガス / フーリェ変換赤外分光 / プルッシアンブルー / ポリアニリン |
Research Abstract |
我々は既に金属錯体を固定した無機導電体/導電性高分子積層膜電極によってCO_2を低過電圧で有機酸およびアルコールに還元できることを報告しているが、本研究ではこの電極メディエータを用いたCO_2還元において金属錯体及びそれぞれの積層膜の役割についてサイクリックボルタンメトリー法と分光電気化学的方法を用いて明らかにした。 無機導電体としてはプルッシアンブルー(PB)、導電性高分子膜としてはポリアニリン(PAn)、金属錯体としてはアニオン性π系金属錯体(ML,例えば、鉄(II)-1,8-ジヒドロキシナフタレン-3,6-ジスルホン酸錯体)を用いて作製した電極Pt/PB/PAn-ML)は通常の金属電極よりも遥かに貴な電位でCO_2を捕捉し、定電位電解によって乳酸、酢酸、ギ酸、メタノール、エタノールに還元できることを示した。第1層のPBは陰分極によってエベリット塩に還元されるが、エベリット塩においてプロトンが接触的に吸着水素原子に還元されることが分かった。この吸着水素の生成電位は白金電極の場合よりも約0.7Vほど貴な電位であった。PAnに固定された金属錯体は陰分極において脱ドープせず、カチオン(K^+)を取り込むことによって電気的中性を維持する。In situ FTIRの結果によれば、CO_2はPAnとMLの両方に結合し、捕捉されることが分かった。つまり、CO_2の親電子的炭素原子はPAnのアミノ基の窒素原子と親核的酸素原子は錯体の中心原子と結合する。このようにして捕捉されたCO_2は活性となり、PBからの吸着水素原子によって容易に水素化を受ける。また、有機酸の先駆体はホルムアルデヒドであること、及びその生成は中間体へのCO_2の挿入反応が重要であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)