Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒沢 英夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40029343)
北村 雅人 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (50169885)
西原 寛 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70156090)
杉浦 幸雄 京都大学, 化学研究所, 教授 (40025698)
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Budget Amount *help |
¥151,400,000 (Direct Cost: ¥151,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥27,800,000 (Direct Cost: ¥27,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥48,200,000 (Direct Cost: ¥48,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥75,400,000 (Direct Cost: ¥75,400,000)
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Research Abstract |
「新反応系の合理的設計」という本研究の目的を達成するために5名の研究者の協力のもとに,反応動力学,構造論,反応理論,そして斬新な経験則などに基づく堅固な作業仮説を構築して反応系を設計し,その結果,以下のような成果を得た. (1)新反応系の合理的設計:本重点領域研究のひとつの座標軸,すなわち合理的反応設計の座標軸に添って新指導原理を探求した結果,有機銅化合物の反応の新規な反応機構を提唱した. (2)触媒機構の定量的考察:有機亜鉛化合物によるアルデヒド類の鏡像面選択的アルキル化反応において観測される不斉増幅現象を取り上げ研究した.速度論実験を中心に,分子スペクトルやX線回折をもとに反応系構成分子の静的・動的挙動を調査し,現象発現の分子機構の徹底解明を目指し,実測可能な変数設定により反応系を数式表現し、定量的考察への道を拓くことができた. (3)希原子価有機遷移金属活性種の化学:合成に用いられる遷移金属のなかでパラジウムの占める役割は極めて大きい.本研究では1価や4価の原子価を有するパラジウム活性種やヘテロ元素配位子を持つパラジウム活性種の新規変換反応を探索し,新型炭素一炭素結合生成法開発の糸口を見い出すことができた. (4)一次元π共役系伝導体の開発:遷移金属錯体のメタラサイクリング重合法によって高分子錯体、ポリメタラシクロペンタジエニレン類を合成した.完全なる位置選択性および強い金属核間電子相互作用を持つ系を達成し,新しい物性の一次元π共役系の構築を行った. (5)核酸認識を基盤とする新反応系の設計と展開:新規リボザイムの合理的設計によって開発したアロステリックリボザイムの新反応を展開すると共に,DNAの長い塩基対(20〜30塩基対)を認識できる新しい人工分子としての亜鉛フィンガーペプチドの新規設計と機能を追究し,人工制限酵素や人工リプレッサーとしての展開を行った.
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