高温分子軌道計算法の開発とそれによる分子熱分解のシミュレーション
Project/Area Number |
09238219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
大澤 映二 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40001763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 仁志 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (60282042)
小澤 理樹 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (30293757)
栗田 典之 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (40283501)
ゼネック スラニナ 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10283508)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | フラーレン / C60 / 平衡温度 / 熱分解反応 / 分子軌道法計算 / 動的反応座標計算 / シミュレーション / C84 |
Research Abstract |
本研究は、従来有機化学においては殆ど顧みられなかった千度以上の高温に於ける炭素-炭素結合生成反応を理解し、フラーレン生成に関する謎を解いて、出来得れば高収率C_<60>合成法を見出すことを目的としている。 手がかりの一つは煤の生成である。不活性気体中における炭化水素の燃焼およびグラファイトや無定形炭素のアーク放電やレーザー照射による気化によっても煤が大量に生成する。燃焼煤は主として縮合多環芳香族炭化水素、気化煤は主として崩れたバッキーオニオンである。明らかに高温で生成分解を繰り返していた炭素のクラスターが、ある温度以下で凝集を起こし、速やかに構造化を起こす温度範囲がある。そこで、(1)この温度を特定し、(2)そこで何が起こるかを推定することを行った。本年度は以下の結果を得た。 (1)フラーレン生成段階の最終温度は2300Kと推定した。方法は添付プレプリントに詳述したが、ヘリウムラベル法によって得られたC_<78>とC_<84>の異性体分布データを異性体自由エネルギー温度変化計算結果に当てはめることによって求めた。 (2)高温分子軌道計算法としては半経験的分子軌道法パッケージMOPACを利用してランダム振動ルーチンを工夫したが、結局既知の動的反応座標法を用いる分子動力学計算を行った。C_<60>の熱分解をシミュレートしたが、初めに想定したように球形構造に伴う無振動仮説は崩れて、一般に高温では扁平化変形が起こることを見出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)