触媒型ラジカル反応場を活用する新炭素・-炭素結合形成
Project/Area Number |
09238232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柳 日馨 大阪大学, 工学部, 助教授 (80210821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 満男 大阪大学, 工学部, 教授 (60029197)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | ラジカル反応 / フルオロカーボン / フルオラスなスズヒドリド / ヒドロキシメチル化 / 一酸化炭素 / 有機ハロゲン化物 / 触媒型反応 / 気液反応 |
Research Abstract |
ラジカル反応においてメディエーターとして頻繁に活用される有機スズヒドリド試薬は、通常、基質に対して化学量論量を用いる。しかし、還元剤の使用とうまく組合わせることで触媒量のスズヒドリドを用いた反応系とすることが可能となる。本研究では、この触媒型ラジカル反応を一酸化炭素を増炭素剤として用いる気液反応系で実施し、ハロゲン化アルキルの触媒的ヒドロキシメチル化法につなげることを検討した。また、本研究では特にフルオロアルキル基を有するスズヒドリドである(C_6F_<13>CH_2CH_2)SnHを触媒種として使用することでフルオロカーボンによるスズヒドリドの分離回収の効率化を企てた。 本研究の結果、以下に示すような成果が得られた。 (1)各種アルキルハロゲン化物のヒドロキシメチル化が触媒量のフルオラス(親フルオロカーボン性)スズヒドロドと一酸化炭素との加圧下にナトリウムシアノボロヒドリドを還元剤とした反応系で良好に進行した。 (2)反応後、三相系(水・塩化メチレン・パ-フルオロヘキサン)の後処理が効率よく実施出来た。有機相からは期待したヒドロキシメチル化物が得られ、フルオロカーボン相からはスズヒドロドが回収された。 (3)回収されたフルオラスなスズヒドロドは再使用可能であった。 一方、一級基質の場合、還元剤による直接還元が収率低下につながったことから、新規な還元剤の探索が課題として残された。また本系ではガス溶解性の高いフルオロカーボンを用いることで、一酸化炭素の圧力を低減できる可能性があり、今後の研究の進展が期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)