Project/Area Number |
09238242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
新藤 充 徳島大学, 薬学部, 助教授 (40226345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 宏造 徳島大学, 薬学部, 教授 (20006349)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | イノラート / ケテンアニオン / エステルジアニオン / ブロモエステル / βラクトン / α、β不飽和カルボン酸 |
Research Abstract |
これまで研究例の極めて少ないイノラートアニオンの新規一般的合成法の確立とそれを用いた新規反応の開発を目的として研究を行った。 1)イノラートの新規合成法の開発 イノラートアニオンがケテンアニオンと等価であることに着目した。ケテンはエステルエノラートの熱開裂によっても生成することが知られていることから、エステルエノラートのβ位をメタル化したエステルジアニオンを生成することができれば、その熱開裂によりケテンアニオン即ちイノラートアニオンが合成できるものと考えた。このコンセプトに従い検討した結果、αブロモエステルを原料として収率良くイノラートアニオンを生成させることに成功した。更に簡便かつアミンフリーの合成法を検討した結果、ジブロモエステルにtert-BuLiを加えるだけで収率良くイノラートを生成する事ができることを見いだした。 2)イノラートを用いたβラクトンの合成 本方法で生成したイノラートとアルデヒドとの反応性について系統的に調べた。その結果、1級、2級のアルデヒドとの反応では、中間体として生じるβラクトンエノラートの求核性がイノラートより高いためアルデヒドが2分子反応したβラクトンのみが生成した。しかし、ピバルアルデヒドを求電子剤とした場合は立体障害により1分子と反応した2置換βラクトンが生成した。 3)イノラートを用いた高E-選択的α、β不飽和カルボン酸の合成 イノラートを室温でアルデヒドと反応させたところ2置換の不飽和カルボン酸がE体のみ好収率で得られた。またケトンと同条件で反応させると高いE選択性で3置換の不飽和カルボン酸が高収率で得られた。これらの結果はHorner-Emmonsタイプの反応では選択性が得られない系でも良い結果が得られることから有用な高選択的オレフィン合成へと展開できるものと考えられ、現在scope and limitationを行っているところである。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)