Project/Area Number |
09239216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
伊藤 卓 横浜国立大学, 工学部, 教授 (50016721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湊 盟 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40239306)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | モリブデン / Mo-Si結合 / ハイドライド / C-H活性化 / 酸素錯体 / 単座配位カルボキシラト錯体 / 5座配位子 / ヒドリド錯体 |
Research Abstract |
モリブデンとケイ素の結合を持つ化合物を合成する目的で、[MoH_4(Ph_2PCH_2CH_2PPh_2)_2](1)とフェニルシランとの反応をトルエン中還流下で行った。その結果、単なるSi-H結合の開裂を伴う酸化的付加にとどまらず、C-H結合の活性化を伴う二環キレートの同時生成という珍奇な現象が見出され、P^〜P^〜Si^〜P^〜P骨核からなる新規5座配位子を有するトリヒドリド錯体2と、それにさらに1分子のフェニルシランが酸化的付加をしたジシリル型の錯体3が生成した。2のタイプの錯体は、フェニルシランの代わりにo-またはp-トリルシランを用いても同様に生成した。1とジフェニルシランまたはメチルフェニルシランとの反応では、一つのC-H結合のみの活性化を伴い、P^〜P^〜Si骨核からなる3座配位子をもつヒドリド錯体4の生成が認められた。これら一連の反応に見られる、Mo-Si結合とSi-C結合の同時生成反応の機構については、シリレン中間体を経由するルートと、ホスフィン配位子のフェニル基の中心金属へのオルソメタル化中間体を経由するルートの二通りが考えられるが、現時点ではそのいずれかは決められていない。ここで得られた新規トリヒドリド錯体2は、その特異な骨核を保ったまま種々の試薬と反応して新たなモリブデン(IV)錯体へと誘導されることが分かった。例えば、2は穏和な条件で酸素と速やかに反応してペルオキソ型の二酸素モリブデン(IV)錯体を生成し、また、カルボン酸との反応では、カルボキシラト配位子が単座で配位したモリブデン(IV)錯体の生成が認められた。また、ヨウ化メチル、二硫化炭素などとの反応でも新規錯体の生成が見出されており、Si原子を含む特異な5座配位子でブロックされた場の反対側に反応性に富む配位場を提供している点で、これら一連の錯体の反応性には興味がもたれる。
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