Project/Area Number |
09240225
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高木 誠 九州大学, 工学部, 教授 (90037739)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 成夫 九州大学, 工学部, 助手 (00264078)
竹中 繁織 九州大学, 工学部, 助教授 (60188208)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | DNA / インターカレータ / 糖鎖 / DNA切断 / 金属イオン |
Research Abstract |
我々はこれまでに、糖鎖を持つDNAインターカレータ(糖鎖型DNA配位子)を種々合成し、そのDNA結合親和性を中心に検討してきた。その内、DNAにインターカレートするアントラキノン環の1位に糖鎖を有する化合物が、DNAのリン酸ジエステル結合を加水分解的に切断している可能性が示された。 そこで今年度は新たに、アントラキノンの1位並びに5位に糖鎖を有するDNA配位子を合成し、そのDNA結合挙動ならびにDNA鎖切断活性について系統的に検討した。紫外可視吸収スペクトル法を用いてScatchard解析を行い、これら化合物のDNAに対する結合定数を求めた。その結果、各化合物間の構造の相違(糖鎖の数、立体配置、置換位置など)に基づいて、結合定数に差異が見られた。 また、トポイソメラーゼアッセイ法によりこれら化合物のDNA結合形態について調べたところ、合成した化合物全てがDNAの塩基対間に平行挿入するインターカレーションにより、結合していることが明らかとなった。このことから、今回新たに合成したアントラキノン環に糖鎖が二本結合したDNA配位子は、DNAに対し縫い込み型で結合していることが明らかとなった。 一方、DNA鎖切断実験においては、新たな知見は得られなかった。しかし、これら糖鎖型DNA配位子は、ある種の金属イオンと非常に強い相互作用をするという興味深い知見が得られた。このことは糖鎖と金属イオンとの錯形成挙動に対し新たな知見を与える可能性がある。
|