糖分子鎖集合体の微細構造制御に基づく物質分離機能の発現に関する研究
Project/Area Number |
09240238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
浦上 忠 関西大学, 工学部, 教授 (80067701)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 固定キャリヤ- / キトサン膜 / 四級化キトサン膜 / 濃度勾配 / 上り坂輸送 / 有機酸 / アミノ酸 / 核酸塩基 |
Research Abstract |
カルボキシル基やスルホン酸基を固定キャリヤ-にもつ陽イオン交換膜が金属イオンを、またアミノ基を固定キャリヤ-とする陰イオン交換膜がハロゲン化物イオンをそれぞれの濃度勾配に逆らって上り坂輸送することをこれまでに報告してきた。 本研究では、糖鎖集合体の代表的なものの一つであるアミノ基を固定キャリヤ-にもつキトサン膜と、四級アンモニウム基を固定キャリヤ-とする四級化キトサン膜を用いて、安息香酸やベンゼンスルホン酸などの有機酸、L-フェニルアラニンなどのアミノ酸、また、アデニン、ウラシルなどの核酸塩基など、生体関連成分の上り坂輸送について検討した。キトサン膜を用い、膜を介して酸性、塩基性とした溶液に同濃度の安息香酸を入れると、時間と共に安息香酸濃度は塩基性側で増し、酸性側から塩基性側に濃度勾配に逆らって上り坂輸送された。一方、L-フェニルアラニンの場合には塩基性側から酸性側に上り坂輸送された。そこで、キトサン膜の左右両液に安息香酸とL-フェニルアラニンの混合液を仕込むと、単独系の場合と同様に安息香酸は酸性側から塩基性側に、L-フェニルアラニンは逆に塩基性側から酸性側にそれぞれ上り坂輸送され、安息香酸とL-フェニルアラニンとが濃度勾配に逆らった交差上り坂輸送によって分離できることが明らかとなった。 一方、四級化キトサン膜を用いたアデニンとウラシルの上り坂輸送では、塩基性側のpHを13とし、酸性側のpHを1とすると、アデニンは塩基性側から酸性側に、ウラシルは酸性側から塩基性側に上り坂輸送され、この場合にもアデニンとウラシルの交差上り坂輸送による分離の可能性が暗示された。酸性側のpHが2の時は、アデニン、ウラシル共に酸性側から塩基性側に同方向上り坂輸送された。これらの有機酸、アミノ酸、核酸塩基の上り坂輸送の機構が膜と輸送種との静電化学的相互作用の観点で議論された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)