非局所理論によるナノ構造物質系の光学応答と近接場分光
Project/Area Number |
09241104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
張 紀久夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (60013489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大淵 泰司 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (10201980)
安食 博志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (60283735)
石原 一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (60273611)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 非局所応答理論 / SNOM / フォトニック結晶 / 近接場 / Mie散乱 / Wispering Galleryモード / ラマン散乱 / 励起子 |
Research Abstract |
[1]非局所応答理論による物質の記述は「拡張ローレンツ描像(物質は広がりを持った電流密度の集合で、非局所的感受率で記述され、互いに輻射場を媒介とした遅延相互作用をしている)」となることを示した。また、従来の枠組みを拡張して、ラマン散乱過程の記述も可能にする非局所応答理論を作った。[2]境界条件を経由しない応答の計算方法として、1個の誘電体球についてのMieの散乱を非局所理論で扱い、古典的な厳密解と比較して、共鳴の様子を再現するのに必要な基底関数の数を検討した。この結果を用いて、二個の球のWhispering Galleryのモードの結合・非結合の様子を調べた。[3]輻射場で誘起された分極のいろいろな成分はその分極電荷を通して互いにクローン相互作用をしており、バルクの場合には縦波と横波のエネルギー差を、有限系の場合は反電場シフトを与える。この相互作用を考えたとき、空間閉じ込め系の準位構造がどのように影響されるかを単一球中の励起子について計算した。十分大きな半径に対してバルクの縦横分裂が再現され、中間的大きさについても無視できない効果があることを示した。[4]照射・透過・反射モードに対するSNOM信号強度の違いを、共鳴準位を含む半導体球からなる試料・プローブ系をモデルとして計算した。強い操作モード依存性をもった信号像が得られたが、これは各操作モードにおける信号強度の定義と配置共鳴効果を考慮することにより解釈できる。[5]非局所理論の定式化をフォトニック結晶にあてはめることにより、従来の平面波展開法に比べて収束性のよい新しい数値計算法が得られる。4角柱を並べた2次元系について計算精度・収束性を従来の方法と比較した。また従来の方法では計算機のメモリーを超えるため対角化できない行列のサイズでも新しい方法では計算が実効的に可能であることを球の単純立方格子について示し、従来の結果と比較した。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)