拡散型相変態における非平衡原子空孔の時間的消長とその速度論的役割
Project/Area Number |
09242223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
白井 泰治 大阪大学, 工学部, 教授 (20154354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 秀樹 大阪大学, 工学部, 助手 (20202749)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 陽電子消滅 / 規則合金 / 原子空孔 / 格子欠陥 / Cu_3Au / Ni_3Fe |
Research Abstract |
代表者らは、不規則Cu_3Au相の低温での規則化過程において、熱平衡濃度をはるかに上回る原子空孔が生成される異常現象を見いだした。同様の現象は他の拡散型相変態においても起こる可能性があり、その場合、相変態のkineticsに重大な影響を及ぼしていると考えられる。 本研究では、規則・不規則変態を空孔濃度の低い温度域で起こすNi_3Fe合金を用いて、変態温度以上で不規則化した試料を、変態点以下の温度まで急冷した後、等時焼純および等温焼純によって規則化を行い、それぞれの過程における空孔濃度の変化を、現有の陽電子寿命スペクトロメータを用いて測定した。 その結果、Ni_3Fe合金の場合も、等時焼純および等温焼純による規則化過程において、Cu_3Au合金の低温での規則化過程と同様に、陽電子を捕獲する非平衡な格子欠陥が形成されることが見いだされた。また、得られたスペクトルの成分解析によって、形成される欠陥の持つ自由体積は、規則化初期では単一空孔程度で、その後複空孔程度となることが明らかになった。さらに、これら二種の合金間の違いを検討することによって、規則相の整合性や体積歪みと過剰空孔との相関関係を明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)