高圧を用いた新炭素物質合成の第一原理計算機シミュレーション
Project/Area Number |
09243207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
常行 真司 東京大学, 物性研究所, 助教授 (90197749)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 第一原理分子動力学法 / 炭素 / グラファイト層間化合物 / グラファイト / ダイヤモンド |
Research Abstract |
結晶を低温もしくは室温で加圧したときに起きる圧力誘起構造変化の特徴は、温度が低いために熱拡散が起きず、反応が非平衡条件で起きること、そのために必ずしも設定温度・圧力での熱力学的安定相ばかりでなく、準安定相が現われることである。本研究の目的は、この低温圧縮によってどのような新しい炭素物質が合成可能か、またそれがどのような物性を示すかを、第一原理分子動力学法シミュレーションを用いて理論的に予測し、実物実験に向けての指針を提示することにある。 我々はグラファイトと六方晶BNの単原子層からなる超格子構造を出発物質として、それを低温圧縮することにより、BCNヘテロダイヤモンドを合成する方法を提案した。本年度は積層を変化させることにより、最終的に得られるBCNヘテロダイヤモンドの電子物性がどのように変化するかを詳しく調べた。 また我々は、Li-GICを出発物質とした場合に、Li原子が内包されたダイヤモンドができる可能性を、第一原理分子動力学法による構造最適化の結果に基づいて指摘したが、その場合にはLiと炭素の原子間距離が非常に小さくなるため、通常の擬ポテンシャルでは精度が不足する可能性がある。そこで通常よりも短い原子間距離に対応できるLiの擬ポテンシャルを作成し、テスト計算を行った。 さらに、大規模な構造最適化とバンド計算により、C60固体にアルカリをドープした場合にポリマーが形成される機構を電子論の立場から調べた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)