炭素材料sp混成系モデルとしてのπ共役高分子とその電子・光機能
Project/Area Number |
09243210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 隆一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (10016743)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 炭素材料 / sp混成系モデル / π共役高分子 / グラファイト / 有機金属的手法 / 高次構造 / スタッキング |
Research Abstract |
本研究は一次元グラファイトとも言うべきπ共役高分子の電子・光特性をsp電子状態、結晶形態及び反応性という観点から捉えることにより、グラファイト等炭素材料に特有の電子・光特性を明らかにするとともに、その電子・光機能を十分に発揮させることを目的としている。本目的の遂行のため、本年度は有機金属的手法を用いた重合法によりπ共役系高分子を種々合成し、それらの電子・光特性及び高次構造を明らかにした。ここではポリ(4,4'-ジメチル-2,2'-ビチアゾール5,5'-ジイル)(PMeBTz)及びフェロセン骨格を有するポリアリーレンエチニレン(PAE-Fc)型のポリマーについて報告する。PMeBTzと対応するモノマーのFilm状態での紫外可視吸収スペクトルにおける最大吸収波長はモノマーよりも長波長側にシフトしており、ポリマー鎖に沿ってπ共役長が伸びていることを示唆された。また、粉末X線回析測定により位置選択性の高いPMeBTzはFace to Faceでstackingしているが、位置選択性の低いPMeBTzはStack構造をとることができないことが明かとなった。PMeBTzは三光子共鳴領域で2.5×10^<-11>esuの三次非線形光学感受率を持つことがわかった。一方、メスバウアー測定においてp-フェニレン骨格を有するPAE-Fc-1をヨウ素ドープしたものはFe(II)が部分的に酸化されたFe(III)^+ユニットに由来するピークが観測されたのに対し、ピリジン骨格を有するPAE-Fc-2のヨウ素ドープサンプルではFe(II)に由来するピークしか観測されなかった。この差はピリジン環の強いπ受容性により説明される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)