層状無機格子の有機誘導体から酸化物-炭素複合材料の合成
Project/Area Number |
09243226
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 正志 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30151624)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 層状無機格子 / 層間化合物 / 炭素 / アルミナ / 複合体 / 炭化 / 触媒担体 / リン酸チタン |
Research Abstract |
層状無機格子の有機誘導体の層間にある有機残基を層間で炭化させ,新規な無機酸化物-炭素の複合材料を合成することを目的に研究を行った。層状無機格子の有機誘導体としては,主としてベ-マイトのグリコール誘導体を検討した。この化合物を窒素気流中で熱分解すると,約300℃でグリコール残基の分解が起こったが,生成するアルデヒドや不飽和アルコールが眉間で縮合を繰り返して炭素化した。約500℃でベ-マイト格子は崩壊してアルミナに変化した。このように調製したアルミナー炭素複合体の水の吸着等温線より,表面は親水性であり,炭素はアルミナマトリックス中に包埋されていると考えられた。また,この試料に坦持した硝酸アンモニウムの熱分解がアルミナ自体に担持した場合よりも低温で起こることから,アルミナー炭素複合体の表面に担持されている硝酸アンモニウムの熱分解に対し,炭素の電子供与能が見られると結論した。比較のため種々の方法でアルミナー炭素複合体を合成したが,炭素表面を均一にアルミナ層で被覆することはできなかった。したがって,上記方法で合成したアルミナー炭素複合体はアルミナの機械的強度,表面機能,化学的安定性と,炭素電子供与能を合わせて持つ新規な触媒担体となると期待できる。しかし,この方法で合成したアルミナー炭素複合体中の炭素は約3%と少量であったので,炭素収率の向上を意図し,新しい,ベ-マイトの有機誘導体の合成法を種々検討し,金属アルミニウムをアルコール中で加熱することを特徴とするべ-マイトの有機誘導体の新規合成法を開発した。また,リン酸トリエチルとチタンアルコキシドのグリコール中の反応で層状リン酸チタンのグリコール誘導体が生成することも見出した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)