Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
本研究テーマ全体の計画は、三か年計画でロボットソフトウェアの発展機構を動作系,感覚系,感覚動作統合系に分けて研究する計画であり,初年度にあたる平成9年度は,動作系ソフトウェアの発展機構を研究するものである. ここでは,まず動作系のロボットソフトウェアの発展機構を研究することを主眼とし,そのための研究環境を構築すべく,簡単な行動指標を与えるだけで動作生成がなされ,生成される動作も発展する仕組みをもつ自動化された動作生成-評価系の構築を行なった.基本となるシステムは,ロボットをBodyとBrainに分け、BrainとBrainを育てるMother部を同一のソフトウェア環境に構成するリモートブレイン方式とした.これにより仮想環境だけでなく実環境において同一の行動プログラムが検証可能となっている. この環境において,ソフトウェア発展を考えた場合,(1)Motherの一部が人間で人間のためのプログラミング環境が発展することを考える場合,(2)作られるBrainのソフトウェア自体が発展することを考える場合,(3)人間がBrainプログラムを自動生成するMotherプログラムを与え,Mother‐Brain系が発展する場合,という発展対象ごとに研究の進め方が変わってくる.リモートブレイン環境においては,そのどの場合に対しても実験的検証が可能な環境となっているが,ここでは(3)の発展形態に関する研究をとりあげた. この環境において,人型のロボットが移動する行動に関して行動指標を与えれば,その行動指標値がより高くなるような動作が生成される.生成される動作はパラメータ表現されたレベルであり,条件判断や制御構造が入ったプログラムにはなっていないが,生成される動作が行動指標を高めるように変化する. とくに,ロボットボディの形態と構造がデータ化されており同じ行動指標であっても身体の形態や構造が変われば生成されてくる行動が変わる.与えられた行動指標に適した形態を与えた場合にはそうでない場合にくらべてより発展したロボットとなる.また,従来は人間が個々の動作をプログラムして与えるという枠組から,行動指標を与え,計算機が動作を生成し評価する枠組への変化は,プログラムを生成するプロセス自体を変えた形の発展形態となっている.
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