Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
動的適応のための基本的な自己反映計算機構,およびそれに基く言語LEADの設計とその処理系の実装を行った.LEADの基本的な適応機構はオブジェクト指向計算モデルにおける総称関数の機構を拡張したものである.これは計算対象となるオブジェクトだけでなく,実行環境の状態がメソッド選択に関与する.そしてアプリケーションの特性に合わせた適応を可能にするために,この適応機構自身もLEADの自己反映機構によって拡張することが可能になっている.基本的なアイディアは, ・適応の粒度を手続きとする. ・実行環境の状態に応じて呼ばれる手続きの実体を動的に切替える. ・実行環境の状態に適した手続きの実体を容易かつ安全に修正・追加できる. ・動的適応可能性のための記述(適応の記述)を問題領域の記述(問題の記述)から分離・独立させる. である.つまり1つの手続きは実行環境の状態に応じた複数の実体を持ち,手続き呼び出し時に,その実行環境の状態に適した実体が選択され実行される.このように手続きの振舞いを実行時に変えることで動的適応可能性を実現する. 現在のLEAD処理系は,Pentiumプロセッサを搭載するワークステーションおよび可搬型パーソナルコンンピュータからなる分散・移動計算機環境上に実装されている.この上でアプリケーションを記述して計算機実験を行った結果,実行環境の動的変化が著しい場合におけるLEADの適応機構の有効性を示すことができた.
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