ゼロユミッションをめざした使用済み触媒からの金属資源リサイクルプロセスの開発
Project/Area Number |
09247230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
井上 勝利 佐賀大学, 理工学部, 教授 (90039280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉塚 和治 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (70191567)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 回収 / リサイクル / 使用済脱硫触媒 / 溶媒抽出 / イオン交換 / ピコリルアミン / ニッケル / アルミニウム |
Research Abstract |
使用済み脱硫触媒の硫酸全溶解液中のニッケルとアルミニウムの回収のため以下の研究を行った。 (1)ピコリルアミン化合物とDNNSAとの混合抽出剤によるニッケルの選択的溶媒抽出:3種類のアルキル鎖の異なるピコリルアミン化合物を合成し、ジノニルナフタレンスルホン酸(DNNSA)との混合抽出剤を調整した。この混合抽出剤は協同効果によりニッケルとコバルトをpH〜2程度の低いpHから定量的に抽出したがアルミニウムを殆ど抽出せず、本研究の目的に適合した。しかし特に逆抽出において相分離が良好でなく、実用化には難点があることが明かとなった。 (2)ピコリルアミン型キレート樹脂によるニッケルの選択吸着:ピコリルアミン型キレート樹脂であるDowex XFS4195を用いてニッケル、コバルト、アルミニウムを始めとする各種金属の吸着実験をバッチ法により行った。その結果ニッケルをpH〜1の低いpHから定量的に吸着するが、アルミニウムの吸着は無視できることが分かった。この結果に基づきこの樹脂を充填したカラムにより破過-溶離実験を行った。200ppmのニッケルと12000ppmのアルミニウムを含むpH〜2の希硫酸水溶液で破過実験を行ったところアルミニウムは直ちに破過するが、ニッケルは50BVで破過し、ニッケルフリーのアルミニウムが得られた。このカラムに対して1Nの硫酸で溶離を行うとアルミは殆ど検出されず、ニッケルは10数倍に濃縮されて溶離され、高濃度のアルミフリーの純粋なニッケル溶液を得ることができた。 (3)アルミニウムの回収:(2)で得られたニッケルフリーのアルミの山元還元のために希硫酸中のアルミニウムをナトリウム塩型のD2EHPAをキャリアーとする液膜を通してバイヤー液である3Mの苛性ソーダ中にアルミン酸イオンとして透過させることができ、山元還元に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)