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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
近年,無電解めっき法はプリント基板回路など電子機器産業の発展と共に飛躍的に進歩している。無電解めっき法は,電気めっき法に比べて優れた均一析出性をもち,安定した皮膜特性を持つなどの特徴がある。しかし、無電解めっき廃液には,重金属や有機酸などを含み,従来は処理困難廃液とされており,無害化処理のために膨大な資源とエネルギーを用いて処理し,かつ最終的には埋め立て処理される廃棄物となっていた。本研究では,このような無電解めっき工程からのエミッションをゼロに近づける試みを行うことを目的とした。すなわち,実際の無電解めっき工程(銅めっき,ニッケルめっき等)について,物質収支,エネルギー収支の面からの解析を行い,物質,エネルギーのフローを解析した。このような現行プロセスの解析と平行して,めっき液からの有用成分の分離回収方法について検討を行った。 以上の無電解めっき工程について種々解析し検討したところ,無電解めっき工程のゼロエミッション化を図るためには,次のような段階が考えられた。すなわち,第1段階:汲み出し液の減量化及び返送やエネルギーの有効利用,第2段階:老化めっき液中成分を分離回収・資源化(1)単一プロセスのゼロエミッション化;(2)異種プロセス間のゼロエミッション化,第3段階:めっき液の長寿命化,第4段階:無電解めっきの代替技術;(1)ハードウエアー的代替技術(より低エミッションの表面処理技術への転換);(2)ソフトウェアー的代替技術(軽薄短小化など資源を多く必要としない技術の開発)である。
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