Project/Area Number |
09248209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小柳津 広志 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70177301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤尾 勝一郎 農林水産省, 農業生物資源研究所, 部長(研究職)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | マメ科植物 / 根粒菌 / 窒素固定 / 共生 / 遺伝子 |
Research Abstract |
この研究では、マメ科植物の共生的窒素固定に関わる遺伝子群を植物と根粒菌(茎粒菌も含む)の双方で分離および構造解析を行い、最終的には非マメ科栽培植物に根粒形成能を付与し、窒素固定能を付けさせることが目的である。これまでの経過から、本年度はこれまでの研究を続けるとともに、今後の方向性についても考察した。実験については、根粒感染初期におけるデファレンシャルディスプレイを中心に行った。根粒感染のごく初期に発現が促進される遺伝子群は初期ノジュリンと呼ばれており、enod40やenod12などいくつかの遺伝子が分離されている。しかし、その機能はまだ十分に解明されていない。一方、根粒形成初期に発現が抑制される遺伝子も根粒形成の解明にとって重要であるが、これまでのところほとんど分離されていない。セスバニアは根粒感染部位が特定できる植物であり、根粒形成のごく初期に発現が制御される遺伝子の分離には都合がよい植物である。そこで、セスバニアのmRNAを用いてデファレンシャルディスプレイを行い、これらの遺伝子の分離を試みた。根粒感染と非感染植物でPCRにおいて増幅の違いが見られるDNA約80の塩基配列を解読した結果、多くのものは機能不明であるが、ストレス誘導タンパク質HSP70や薬剤耐性に関与するmultidrug resistance‐associated proteinなどいくつかの注目される遺伝子が確認できた。一方、将来の研究の方向性については、全国的な共同研究体制の確立が必要であると考え、東北大学遺伝性態研究センター、農林水産省農業生物資源研究所、国際キリスト教大学理学部などと連携をとることが約束された。
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