Project/Area Number |
09248219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
錦織 千佳子 京都大学, 医学研究科, 助手 (50198454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井階 幸一 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00135568)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | UVB / 免疫抑制 / ピリミジンダイマー / (6-4)光産物 / T4エンドヌクレアーゼ / IL-10 / 遅延型過敏反応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、紫外線による免疫抑制のメカニズムを、細胞傷害との関連から解明することである。昨年間での研究で、紫外線によって生じるピリミジンダイマーが、抑制性のサイトカインであるIL一10産生の引き金となることが明らかになったので、本年度は、他のDNA傷害でも同じことが言えるか、生じる細胞傷害の種類によって産生されるサイトカインの種類が異なるのかについて明らかにすることを目指した。マウス表皮細胞に太陽光近似の紫外線(波長のピークは30.5nm)を200J/m2を照射12時間後からIL-10の発現が見られ始め、24時間後の細胞でIL-10が強く染色された。そこで紫外線によって生じる(6-4)光産物を特異的に修復する酵素である(6-4)光回復酵素を含有するリボソームを処理後光回復光を照射することによって、紫外線照射後の表皮細胞からのサイトカインの産生がどう変化するかを免疫組織学的に調べた。その結果、200J/m2UV照射直後(6-4)光回復酵素を含有するリポソームを1時間処理した後光回復光(2kJ/m2)を照射したのちに通常の培養液に戻して23時間後の細胞では、IL-10の染色性が減少した。しかし光回復光を先に照射した後に(6-4)光回復酵素を処理した場合にはUV照射のみの場合と同程度に強いIL-10の染色性が認められた。(6-4)光産物に対するモノクローナル抗体(64M2)を用いて(6-4)光産物の検出を行ったところUVB200J/m2照射後、(6-4)光回復酵素に引き続き光回復光を処理することによって64M2に対する染色性は明らかに減少した。しかしコントロール群では紫外線照射のみの群と比べて差が見られなかった。以上のことにより紫外線によって生じるDNAの傷である(6-4)光産物もビリミジンダイマーと同様、抑制性のサイトカインであるIL-10の分泌を促進し、それが紫外線による免疫抑制の機序ののひとつとなることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)