Project/Area Number |
09249209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
臼倉 治郎 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30143415)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 転写 / DNA / mRNA / ポリメラーゼ / RFC / 電子顕微鏡 / UV5 / Open Complex |
Research Abstract |
本研究は遺伝子の転写および複製過程を形態学的に明らかにすることを目的として行われた。すなわち、大腸菌のポリメラーゼがDNAとどのように結合するかをイメージングする。また、複写に関与するRFC蛋白の構造解析を行った。具体的には大腸菌のlacUV5のプロモーターを含む約1000ベースのDNAをテンプレートとして、DNA/ポリメラーゼ複合体のclosed complex,Open complex,Initiation complex,Elongation complexを低角度回転蒸着法により電子顕微鏡下でその形態的相違点を明らかにした。この実験系ではヘパリンがない状態ではポリメラーゼは非特異的にDNAに結合するが、DNAに付着しているのではなく、ポリメラーゼはDNAを包み込んでいた。したがって、プロモーター部分に結合したポリメラーゼのみがOpen complexを形成し、他はClosed complexの状態と考えられる。ヘパリンの添加によりOpen complexのみが残され、Closed complexは遊離する。Open complexでは、DNAはポリメラーゼのαα,ββ'サブユニット間に形成される大きなチャンネルを貫通していた。また、3'側で大きくkinkしていることが明らかとなった。3NTPを添加するとInitiation complexへと移行するが、Open complexと形態的な違いはなかった。さらに4NTPを添加しElongation complexに移行させることができ、実際にmRNAが合成されるところを可視化できた。一方、DNAの複製に関与するRFC蛋白も低角度回転蒸着法でおおまかな構造を決めることができた。この蛋白はいくつかのサブユニットが連なるリング上の構造をしており、その真ん中をDNAが貫通するものと考えられる。
|