転写のチェックポイントとして機能する基本転写因子TFIIEの情報認識機構の研究
Project/Area Number |
09249211
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大熊 芳明 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (70192515)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花岡 文雄 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (50012670)
森川 耿右 生物分子工学研究所, 構造解析研究部門, 部門長 (80012665)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | 転写 / 基本転写因子 / TFIIE / 情報認識機構 / TFIIH / 転写制御因子 / DNA除去修復 / RNAポリメラーゼII(PolII) |
Research Abstract |
1.TFIIEの欠失変異体の調製と情報認識の際の構造一活性相関の生化学的解析 1)構造解析に用いるため、2つあるTFIIEのサブユニットの機能ドメインを大腸菌にて産生させ、S-セファロース、mono-Q、phenyl HPLC等のカラムにて精製した。 2)TFIIEのTFIIEβサブユニットの欠質変異体を大腸菌にて産生させ、転写への影響や反応に関与する蛋白質との相互作用を解析した。本年度は、TFIIEβサブユニットのC末の塩基性領域に1本鎖DNA結合能を見いだした。またショウジョウバエの発生に関与する転写制御因子Kruppel(Kr)がC末の上記塩基性領域とこれよりN末側にあるもう一つの塩基性領域に結合しうることを見いだした。これらのことは、TFIIEがPolIIの一本鎖DNAからの転写開始にまさに重要な役割を果たしていることをよく裏付けているし、転写制御因子による転写制御も直接的に受けていることを示している。加えて、線虫TFIIEβが60%の類似性しか持たないにもかかわらず、ヒトTFIIEβと機能的に置き変わりうることを見いだした。 2.TFIIEの結晶化とX線構造解析による情報認識機構の検討 TFIIEの両サブユニットの機能ドメインを結晶化する試みを開始している。 3.TFIIHおよびIIEとDNA修復関連蛋白質の相互認識機構の研究 精製した蛋白質による無細胞DNA除去修復系を構築し、転写とカップルしたDNA除去修復の際にTFIIHとIIEがいかに情報認識を行なっているかを、精製したこれらの蛋白質を用いて生化学的に解析している。具体的には、現在までに修復因子XPC、XPGとTFIIHとの相互作用が見出された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)