Project/Area Number |
09250208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲野 徹 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00172370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 知巳 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (70283801)
江良 択実 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (00273706)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 胚性幹細胞 / 幹細胞 / 赤血球 / 細胞分化 / アポトーシス |
Research Abstract |
造血細胞産生の制御においては、アポトーシスが非常に重要な役割を果たしていることが知られている。マウス胚性幹細胞(ES細胞から血液細胞への分化誘導システム(OP9法)を用いて、赤血球系細胞のアポトーシスについて解析を行った。 二次造血において産生される成体型赤血球は、CFU-Eの分化段階においてその生存にエリスロポエチン(EPO)依存性であることが知られているが、一次造血における胚型赤血球については全く研究されていなかった。OP9法を用いて産生した胚型赤血球を用いて、胚型赤血球におけるEPOの役割についての解析を行ったところ、成体型赤血球とは異なり、胚型赤血球の場合は赤血球に分化した後においてもEPO依存性であること、また、その依存性は幼弱な胚型赤血球のみであり、完全に成熟した胚型赤血球では認められないことが明らかになった。 BCL-XはBCL-2ファミリーの遺伝子であり、その発現パターンから赤血球のアポトーシスにおいて何らかの機能を有するのではないかと推定されていた。BCL-X遺伝子を破壊したES細胞をOP9法により赤血球へと分化誘導することにより、赤血球系の分化・細胞死におけるBCL-Xの機能解析を行った。その結果、成体型赤血球においても胚型赤血球においても、最終分化段階においてBCL-X遺伝子を破壊された細胞はアポトーシスにより細胞死することがあきらかとなった。また、EPOの除去とBCL-X遺伝子の破壊効果は少なくとも相加的であった。これらの結果から、赤血球系の細胞のアポトーシスの抑制には、初期分化段階においてはEPOが、後期分化段階においてはBCL-Xが機能していることがあきらかとなった。
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