脂溶性リガンドによる造血調節:新たな体外増幅を目指して
Project/Area Number |
09250216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木崎 昌弘 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20161432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
鎌田 民弘 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90265794)
武藤 章弘 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90239468)
服部 豊 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20189575)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / 白血病細胞 / 脂溶性リガンド / 細胞分化 / アポトーシス / 急性前骨髄球性白血病 |
Research Abstract |
ステロイドホルモン、甲状腺ホルモン、ビタミンA、ビタミンDなどの脂溶性リガンドは高次生命現象の制御に重要な役割を果たし、造血系の細胞増殖、分化にも深く関与する.しかしながら、脂溶性リガンドはその広範な生物活性のため、造血細胞に対する分化制御機構は必ずしも明確でない点が存在する.われわれは、近年臨床応用されているall-trans retinoic acid(ATRA)による急性前骨髄球性白血病(APL)に対する分化誘導療法をモデルに、レチノイン酸を含む脂溶性リガンドによる造血細胞の分化制御機構をより明らかにするためにレチノイン酸耐性APL細胞株(UF-1)を樹立した.UF-1細胞を用い、われわれは白血病細胞のレチノイン酸耐性化にはRARa遺伝子のリガンド結合領域のdominant negativeな点突然変異による受容体の構造異常の他に、チトクロームP450やP-糖タンパクの誘導による細胞内でのレチノイン酸の代謝異常が重要な役割を果たすことを明らかにした.P-糖タンパクをコードするMDR1遺伝子に対するリボザイムによりMDR1遺伝子を制御したところレチノイン酸に対する感受性は回復し、P-糖タンパクがレチノイン酸の細胞内代謝に直接関与することも証明した.さらに、differential display法によりUF-1細胞に特異的に発現する4種類の遺伝子の一部塩基配列を同定した.これらの遺伝子は既存の遺伝子との相同性を有さず、血液細胞分化関連遺伝子の可能性を含めそれらの機能解析を進めている.一方、われわれはin vivoにおける解析を目的にヒトGM-CSFトランスジェニックSCIDマウスにUF-1細胞を移植し、ヒトAPLモデルマウスを作成した.興味深いことにヒ素化合物はUF-1細胞のアポトーシスを誘導し、in vivoでもAPLマウスの腫瘍をアポトーシスにより縮小した.さらに、脂溶性リガンドである1,25-dihydroxyvitamin D_3はUF-1細胞をcdk inhibitorの活性化により細胞周期G1期に停止させ、顆粒球系細胞に分化させた.これらの化学物質は今後の臨床応用が期待されるが、今後さらにそれらの作用機構を分子レベルで解析し、より優れた造血器腫瘍の治療法確立のための検討を進める予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)