植物の器官形成におけるミトコンドリアの役割と遺伝子発現
Project/Area Number |
09251212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
坂本 亘 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (20222002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 豊 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (60224193)
村田 稔 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (20166292)
本吉 總男 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (90230052)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ミトコンドリア / シロイヌナズナ / 遺伝子発現 / 器官形成 / 母性遺伝 / ミューテーター |
Research Abstract |
本研究では、ミトコンドリア機能と植物器官形成との関係を調べ、これらを制御する遺伝子の同定するために、シロイヌナズナを用いて分子遺伝学的解析を行なった。今年度は、特に、ミトコンドリア機能に関わる核遺伝子を酵母の相補系によって単離し得られたAtOXA1について解析した。1.AtOXA1の構造解析酵母のOXA1遺伝子は、呼吸鎖のチトクロームオキシダーゼの活性に必要とされる(おそらくassemblyに関与する)タンパク質をコードし、oxa1変異体は完全な呼吸欠損形質を示す。oxa1をシロイヌナズナcDNAライブラリーによって相補して得られたcDNA(AtOXA1)は、全長約1.4kbで、422アミノ酸残基からなるタンパク質をコードしていた。アミノ酸配列では、酵母OXA1遺伝子とは約30%の相同性があり、特に、膜貫通ドメインと予想される疎水性領域が比較的保存されていた。酵母内での発現では、AtOXA1はチトクロームオキシダーゼの活性を回復するが、副次的に抑制されるATPaseの活性は完全に回復されなかった。シロイヌナズナゲノム中には1コピー存在し、ゲノミック配列の解析からは、9つのエクソン部分からなる全長2.7kbの遺伝子構造をしていることが明らかとなった。2.発現の解析RNAブロットによる解析からは、AtOXA1は、どの組織でも発現しており、花において若干高い発現が見られた。また、タンパク質レベルでの発現を調べるため、OXA1を大腸菌内で発現させた融合タンパク質から抗OXA1抗体を作製した。この抗体を用いた免疫ブロットによる解析からは、OXA1はミトコンドリアに局在することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)