Project/Area Number |
09253242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 裕幸 長崎大学, 医学部, 助教授 (80237635)
伊東 正博 長崎大学, 医学部, 助教授 (30184691)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 放射線 / 甲状腺がん / チェルノブイリ / 国際協力 / 疫学 / 小児疾患 |
Research Abstract |
1.チェルノブイリ周辺の小児甲状腺がん急増の原因を探究するために、チェルノブイリ周辺に設置した5センターで検診した小児の検査成績をもとに、小児甲状腺腫症例について解析をおこなった。 2.甲状腺細胞の放射線感受性および特異的反応性について調べるためin vitroで解析を行った。 3.甲状腺がんの遺伝子治療のための基礎実験をおこなった。 その結果以下の諸点を明らかになった。 (1)1991年から1996年の5年間で検診をおこなった16万人の小児検診の結果をまとめ、甲状腺がんの増加を認めた。 (2)チェルノブイリ周辺の子供達の甲状腺腫とヨード摂取不足との間に正の相関が見られた。 (3)小児甲状腺がんの病理組織的な特徴的な所見は、間質の増加したソリッドタイプの乳頭がんであった。 (4)正常甲状腺細胞は放射線によりアポトーシスを誘導しにくく、放射線により発現増加した正常p53の存在の下で、甲状腺細胞はDNA end-joiningが促進されることが明らかになった。 (5)放射線照射により甲状腺細胞内でJun kinaseの活性が促進され、その活性はPKCの経路を介していることが明らかになった。 (6)甲状腺がんに対する遺伝子療法の基礎なる実験を行い良好な成績を得た。
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