BCL6欠損マウスに見られた終末分化細胞死の誘導機序の解析
Project/Area Number |
09254207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
徳久 剛史 千葉大学, 医学部, 教授 (20134364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 誠治 千葉大学, 医学部, 助手 (50282455)
幡野 雅彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (20208523)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | BCL6 / ノックアウトマウス / 心筋細胞 / 終末分化細胞死 / 好酸球 / 心筋炎 / 骨髄細胞移植 |
Research Abstract |
BCL6欠損マウスに見られた終末分化細胞死の誘導機序を解析した。BCL6-KOマウスのほとんどが9週齢以内に著しい心拡張と好酸球の浸潤を伴う心筋炎を発症して死亡したことから、BCL6は成熱心筋細胞の機能維持に必須であると考えられた。しかし、好酸球による心筋細胞障害が一義的である可能性も残されている。この点を明らかにする目的で、正常心臓をもつマウスにBCL6-KOマウス由来の骨髄細胞移植を行いBCL6-KOマウス由来の好酸球による正常心筋細胞における障害の有無を病理組織学的に解析した。その結果、骨髄キメラマウスにおいて、正常コントロールと同様のリンパ球の分化が見られたことから、BCL6はリンパ球の初期分化には必須でないことが明らかになった。また、眼瞼結膜に好酸球の浸潤をともなう炎症が高頻度に見られたにも関わらず、心臓の病理学的解析では細胞浸潤も見られず正常であった。さらに、末梢の好酸球数は正常コントロールと変わらなかった。 以上の結果、BCL6が終末分化した細胞の機能維持に必須の役割をしていることを明らかにした。 終末分化したマクロファージ系の培養細胞へのBCL6遺伝子導入を試みたが強発現により細胞が死滅したことから適度のBCL6の発現が終末した細胞の維持に重要であることを明らかにした。 また、リンパ球で強発現させる目的でIg-BCL6マウスを2系統作製した。しかし、これらのマウスは外因性のBCL6を発現しているにもかかわらず、生後1年過ぎてもリンパ球腫瘍化は見られていない。そこで、このIg-BCL6マウスをP53ノックアウトマウスやbcl-2過剰発現(Ig-bcl-2)マウスと交配した。これらのFlマウスにおけるリンパ球腫瘍化に関しては現在経過観察中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)