白血病細胞における転写因子GATA-2発現の役割とインターフェロンの効果
Project/Area Number |
09255205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林 典夫 東北大学, 医学部, 教授 (00004606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 正 東北大学, 医学部, 助手 (40237483)
峯岸 直子 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (40271895)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 転写因子 / GATA-2因子 / プロモーター / エンハンサー / 造血細胞 |
Research Abstract |
転写因子による遺伝子発現制御機構の解明は細胞分化や発癌の機構を理解する上で重要であり、特に、転写因子GATA-2は造血前駆細胞の分化や増殖に密接に関わる大切な調節因子の一つである。GATA-2遺伝子の発現制御機構を明らかにするため、マウスのGATA-2遺伝子を単離し、この遺伝子は2つの第1エキソン/プロモーターの選択により制御されていること、すなわち、近位のIG(general)プロモーターはほとんど全てのGATA-2発現細胞で機能しており、遠位のIS(specific)プロモーターは造血系細胞で用いられていることを最近報告した。本年度は,GATA-2遺伝子座で働く調節活性について、遺伝子導入マウスを用いてin vivoで検討した。導入遺伝子はISおよびIGの両プロモーターとその上流に想定される調節領域を含み、AGM(aorta-gonads-mesonephros)領域および肝原基、さらに成体骨髄の系列特異マーカー陰性細胞画分でレポーター遺伝子を特異的に発現させた。しかし、この再構成遺伝子導入によるレポーター遺伝子発現は内在性GATA-2遺伝子の発現状況の一部のみを再現するものであった。特に重要な知見は、1)ISプロモーターと6kbp上流領域のみでは、AGM領域と神経組織でのレポーター遺伝子発現は見られるが、肝原基での発現は見られないこと、2)導入遺伝子からISプロモーターの上流領域を削除すると、これによってDNアーゼI高感受性部位の1つが除かれ、レポーター遺伝子発現が完全に消失することなどである。解析の結果、造血性エンハンサー活性はISエキソンの上流3.5〜2.5kbpの間に、神経組織性エンハンサーは0.65kbp以内に局在することが知られた。これらの結果はGATA-2遺伝子の発現が複数の異なる要素により時間的および空間的な調節を受けていることを示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)