がん発症に関わる遺伝子発現の選択的不活性化法の研究
Project/Area Number |
09255230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
村上 章 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60210001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 礼子 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (90283697)
山岡 哲二 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 講師 (50243126)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | アンチセンス / ソラレン / RNA高次構造 / ピレン / 蛍光プローブ |
Research Abstract |
ガン発症に関わる種々の遺伝子群が見いだされ、その機能の解明が進んでいるが、ガン治療に対する試みとして、それら遺伝子の選択的制御が近年注目されている。アンチセンス法やリボザイム法などがそれら手法の中心をなしている。本研究においてはアンチセンス法に基づく遺伝子制御を主作用機構としたガン治療を目的とし、その過程で直面する以下の諸問題点の解明に行った。(1)対象遺伝子に選択的に強固に結合する機能性アンチセンス分子を前年度に引き続きを開発した。光架橋性基の導入は著しい細胞増殖制御効果を示し、今後その選択性の評価を行う。(2)生体内で安定に存在する構造を持つアンチセンス分子の開発は85%程度まで進展した。(3)対象mRNA上のアンチセンス分子結合部位検索法の開発を2つの概念で行った。(a)RT-PCR法:アンチセンス分子の対象mRNAへの結合による逆転写反応阻害をPCR法で定量的に評価する手法を、無細胞系でほぼ成功し、今後、細胞内でこの手法の適用可能性(in situ RT-PCR法)を検討する段階に来ている。(b)アンチセンス分子の対象mRNAへの結合により、著しい蛍光強度変化を引き起こすアンチセンスプローブの開発を継続した。昨年度の結果に引き続き今年度は、高次構造を持つリボゾ-マルRNAに適用した結果、それらプローブが高次構造部位に結合すること、さらにそれに伴い蛍光強度が30倍(モデル系では130倍)増加することを見いだした。(4)上記のアンチセンス分子あるいはアンチセンスプローブを細胞系に効果的に適用するために、合成高分子によるDDSの検討を昨年度に引き続き継続した。現時点で、それら分子と可逆的に結合するカチオン性高分子の開発をほぼ終了している。以上の結果はアンチセンス法による遺伝子制御・ガン治療のための不可欠な検討項目であり、現時点で得られている成果は本法の高い可能性を示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)