Project/Area Number |
09255260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
審良 静男 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50192919)
岡村 春樹 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (60111043)
筒井 ひろ子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40236914)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | IL-18 / 抗腫瘍効果 / IL-12 / IL-18ノックアウトマウス / NK活性 / IL-18R / Fasリガンド |
Research Abstract |
IL-18は発見当初、強いIFNγ誘導活性を持つため、IFNγ誘導因子(IGIF)と呼ばれた。その後、この因子が多彩な生物活性を持つことが明らかになり、インターロイキン18と呼ばれるに至った。我々は、IL-18の抗腫瘍効果を検討する目的で、IL-18のNK活性を中心とした抗腫瘍効果を解析した。また、IL-18,IL-12,IL-12/IL-18ノックアウト(KO)マウスにおけるNK活性とIL-12and/orIL-18を外来性に投与したときのNK細胞の誘導を解析した。正常マウスの脾細胞をIL-12and/orIL-18で刺激すると、活性化NK細胞が誘導されるが、両者に相乗的な誘導効果は認められなかった。興味あることには、IL-18を脾臓のNK細胞に作用させても、パ-フォリン・グランザイムの発現に対する増強作用は認められなかった。このようなIL-18やIL-12の作用は、抗IFNγ抗体を共存させても阻止されない。更に、IL-18やIL-12はIFNγ遺伝子欠損マウスの脾細胞に作用して、活性化NK細胞を誘導することができることから、IL-18はIFNγの作用を介さないで、その直接作用で活性化NK細胞を誘導することが明らかとなった。このことから、NK細胞は恒常的にIL-18Rを発現することが示唆された。また、脾細胞をIL-12and/orIL-18で刺激すると、この刺激はNK細胞に相乗的に作用して、IFNγの産生を誘導することが明らかとなった。更にIL-12とIL-18は、成熟したT細胞やB細胞を欠損したSCIDマウス脾細胞(主にNK細胞から構成されている)に作用して、IFNγの産生を相乗的に誘導することから、NK細胞が恒常的にIL-18Rを発現することが一層強く示唆された。次に、IL-12/IL-18KO,IL-12KO,IL-18KOにおけるNK活性を測定した。その結果、この順序でNK活性の低下が認められた。外来性にIL-12and/orIL-18を投与したところ、いずれのKOマウスの脾細胞もこれらの刺激に反応して、NK活性を示した(Imminity,1998)。また、IL-18は肝臓から樹立されたNK細胞に作用して、濃度依存的にFasリガンドの発現を増強させる。そして、このIL-18で刺激されたNK細胞は、FasトランスフェクタントであるA-1細胞を殺傷する。以上の結果から、NK細胞は構成的にIL-18Rを発現しており直接IL-18に反応してNK活性を発揮することが示された。
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