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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
Na^+,K^+-ATPaseに金コロイドを抗体を介して結合させた。それらの運動を細胞の自由表面上で一分子レベルで観察し、さらに、光ピンセットを用いて牽引して、それに対する応答を調べた。その結果、約20%が細胞骨格結合型であること、約80%の分子は、細胞骨格非結合型で、膜骨格フェンスで仕切られたコンパートメント間をホップしていく様な拡散運動をしていることが示された。 本研究に用いた上皮細胞MDCKは、1.8mM程度のCa^<2+>を含む通常の培養液中で培養すると細胞間に接着構造を形成する。Na^+,K^+-ATPaseは、細胞膜のラテラル面に局在する。ところが培養液のカルシウム濃度を50μM程度に下げると、接着構造は失われ、Na^+,K^+-ATPaseは細胞表面に一様に存在するようになる。再度、培養液のカルシウム濃度を通常のカルシウム濃度に戻すと(カルシウムスイッチと呼ぶ)、同期的に細胞間の強い接着が回復し、細胞は極性をもつようになり、Na^+,K^+-ATPaseは再びラテラル面に集合する。この集合の過程を1分子レベルで追跡することによって、集合の機構を解明することを目指した。しかし、2時間観察しても、追跡しているNa^+,K^+-ATPaseはなかなかラテラル面に移動しなかった。光の細胞毒性、金コロイドによるクロスリンクなどが原因と考えられ、現在、この問題の解決に全力をあげている。今後は、カルシウムスイッチによって誘起される、Na^+,K^+-ATPaseのラテラル面への集合を一分子レベルで追跡する、また、集合時に細胞からかかる力の性質を決定する、などを行い、これらによって、Na^+,K^+-ATPaseのラテラル面への局在化の機構を明らかにしたい。
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