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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
我々はモルモット胃壁細胞基底側膜にETb受容体の存在とそれにカップルするMaxi-Clチャネル(300pS)と、非刺激時にみられる細胞外溶液pHに感受性をもつMini-Clチャネル(<1pS)の存在を見出した。さらにこれらのチャネルに対する細胞内情報伝達系の関与を検討したところ、Maxi-Clチャネル活性化はTyrosine Phosphatase活性化によることが、Maxi-及びMaxi-Clチャネルの抑制は何らかのG蛋白とETb受容体以外のET受容体とのクロストークによる事が示された。このように機能的実体としてのClチャネルは明らかとなったが、分子としてのチャネル蛋白の構造は不明のままである。一方、Clチャネル遺伝子の研究はCFTR遺伝子を初めとして、その後ClC-0,1,2,3,4,5と多数のチャネル遺伝子が明らかとなってきた。そこで我々はモルモット胃壁細胞におけるClチャネル蛋白あるいはそれらをコードするmRNAの発現を調べることが必要と考えた。まず胃上皮レベルでClチャネルのmRNAの発現が見られるかについてRT-PCR法を用いて検討した。胃上皮細胞全体から抽出したmRNAで検討したところCFTR,ClC-2,3,4のClチャネル遺伝子の発現が認められた。その中でもClC-2遺伝子の単一バンドが最も強く認められた。これを切り出しモルモットClC-2遺伝子の部分シークエンスを決定した。これをブローベにしてモルモット胃上皮細胞cDNAライブラリーからモルモットClC-2の全シークエンスを決定することを試みている。またこれらのClチャネル遺伝子が胃のどの細胞に発現しているかを決定するため、胃上皮細胞を壁細胞、主細胞、表面上皮細胞に分画した細胞群を用いてRT一PCR法を試みたが、胃上皮細胞全体を用いた時のような単一バンドは観察されなかった。したがって、Clチャネルが胃のどの細胞に発現しているかをみるためには実験条件の検討が必要と考えられた。
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