Na^+/H^+イオン逆輸送担体の構造・機能・制御の協関と生物種間における多様性
Project/Area Number |
09257230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
金澤 浩 岡山大学, 工学部, 教授 (50116448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 智恵 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60253001)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | pH調節 / Na^+ / H^+交換輸送 / 遺伝子クローン化 / 生物学的多様性 |
Research Abstract |
本年度の研究目標は以下の3点であった。(1)主として下等真核生物のNa^+/H^+遺伝子をクローン化しその構造比較より本輸送蛋白質の構造・機能・制御の多様性を考察する。(2)大腸菌のNhaA交換輸送担体の構造・機能協関を解析する。(3)ラットのNa^+/H^+交換輸送担体NHE1および3の細胞質ドメインに結合する因子を解析する。 これらの目標に対して(1)酵母の仲間であるHanselula. anomala,Aspergillus. nidulans,Candida. tolopicalisのNha型の遺伝子を新規にクローン化できた。とくに、H.anomalaではその全長の塩基配列を決定したところ、膜貫通領域はSaccharomyces cerevisiaeやZygosaccharomyces rouxieeと70%近い相同性が認められたが、細胞質領域は20%程度の低い相同性があるのみであることが明らかになり、制御の多様性の存在が推察される。また、一部に保存された部分が認められ、この部分の機能的重要性が指摘された。(2)PhoAとNhaAとの融合蛋白質を作製し、NhaAの細胞膜内配向性を決定したところ、膜貫通構造の中に十分な膜貫通に必要な残基数を有さない部分が指摘できた。この部分はこのイオン輸送蛋白質のpH依存の活性発現と関係する部分であることが明らかになった。(3)として、NHE変換輸送担体の細胞質領域と結合する2種の新規蛋白質遺伝子をクローン化していたが、このうち1種は大腸菌において過剰発現後精製し、抗体を調製した。この抗体を用いた解析から、本蛋白質は免疫組織染色から乳腺や胃腺の分泌管上皮に多く発現しており、イオン交換輸送体の発現部位と一致した。また、上皮系培養細胞でも高発現していることが明らかとなり、今後の解析に有用な手段となることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)