Project/Area Number |
09257231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森山 芳則 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (10150658)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 松果体 / モノアミントランスポーター / シナプス小胞 / GLT-1 / グルタミン酸トランスポーター / イソフォーム / 分泌顆粒 / 小胞型トランスポーター |
Research Abstract |
本研究課題は小胞型モノアミン輸送体を中心として、特に神経内分泌細胞に存在する伝達物質トランスポーターの同定とその性質を明らかにすることを目的とした。以下の成果を得た。 (1)小胞型モノアミントランスポーター:この輸送体は発現場所と一次構造の違いからシナプス小胞型と分泌顆粒型の2つのタイプに分類されている。前者はMPPを基質として認識することができる。申請者は、これまでに、両方の型の性質を備えた新しいイソフォームをウシ脳下垂体後葉の分泌小胞において同定した。これは一次構造は分泌顆粒型であるが、ヒスタミンや神経毒のMPPに対する親和性はシナプス小胞型である。類似の性質を有する輸送体がラットの松果体細胞の初代培養系で発現していることを見いだした。免疫組織化学的解析から、この輸送体は小胞型グルタミン酸輸送体を含むマイクロベジクルではなく、分泌顆粒に存在しているようであった。 (2)松果体におけるグルタミン酸信号の終止系(再吸収系)として機能すると考えられるNa^+依存性グルタミン酸トランスポーターを同定した。この輸送系はこれまでに複数知られるイソフォームの内、免疫学的特性、阻害剤に対する感受性、推定アミノ酸配列からGLT-1に似たタイプであることがわかった。松果体細胞は例外的に高濃度のDアスパラギン酸を含んでいる。この輸送体はDアスパラギン酸も基質として認識し、再吸収の逆反応として細胞外へ放出することを見いだした。放出されたDアスパラギン酸は極めて強力なメラトニン合成阻害作用を示した。我々の結果は、哺乳類においてDアスパラギンの作用機構がわかった最初の例である。
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