Project/Area Number |
09258214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土江 秀明 大阪大学, 微生物病研究所, 講師 (00163816)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | HIV / エイズ / サイトカイン / CD8 / 抗HIV活性 / IL-9レセプター |
Research Abstract |
HIV複製制御およびHIV感染者のエイズ発症阻止にはCD8陽性T細胞の抗HIV活性が重要な役割を果たしているが、その少なくとも一部はCD8陽性T細胞から産生される可溶性抗HIV活性因子によると考えられている。我々の測定系において、HIV-1感染エイズ長期未発症者のCD8陽性T細胞培養上清中にみられた抗HIV活性は、CCケモカインに対する中和抗体により消失しなかった。また、その活性の熱およびpH安定性を検討した結果、Levyのグループから報告されているCAF(CD8+T-cell antiviral factor)とは熱安定性で異なった。これらの結果から、この抗HIV活性がCCケモカインあるいはCAFによるものではないことが示唆され、この因子をSHIF(Soluble HIV inhibitory factor)と名付けた。SHIFは、HIV-1の複製を転写レベルで抑制することが示唆された SHIFを高レベルに産生している末梢血CD8陽性T細胞からmRNAを抽出し、cDNAクローニングを試み、IL-9レセプターα鎖遺伝子をもつcDNAクローンが得られた。HIV感染者のCD8陽性T細胞培養上清中のSHIF活性が高い例には、CD8陽性T細胞内IL-9レセプターα鎖mRNAの産生レベルが高いことが明らかとなった。バキュロウイルスで発現した可溶性IL-9レセプターα鎖には、抗HIV活性が認められなかった。SHIFの性状とその本体、IL-9レセプターとの関連およびその作用メカニズムの解析は、HIV感染者のエイズ発症予防の上で非常に重要であると考え、精製あるいは遺伝子工学的手法を用いてその性状の解析をより進めている。
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