HIV1- Rev蛋白によるウイルスmRNAの核外輸送と翻訳調節
Project/Area Number |
09258225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
木村 富紀 関西医科大学, 医学部, 助教授 (40186325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 俊幸 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30121651)
西川 正雄 関西医科大学, 医学部, 助手 (40218136)
藤澤 順一 関西医科大学, 医学部, 教授 (40181341)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | HIV-1 Rev / 核外輸送シグナル / 構造蛋白mRNA / アクチン / CRM1 / Ran-GTPase / RNA核外輸送 / 翻訳調節 |
Research Abstract |
HIV-1 Rev蛋白は、ウイルスmRNA上のRREに結合し、同蛋白上の核外輸送シグナル(NES)を介して構造蛋白(GagおよびEnv)mRNAの核外輸送を担う。我々はこれ迄に、蛍光in situ hybridization及び免疫蛍光染色法を用い、細胞質においてもRevが構造蛋白mRNAの翻訳に関与する可能性、及びこの翻訳調節にRev/ウイルスRNA複合体と細胞質β-アクチンとの会合が重要である事を示してきた。その過程で、核内においても、β-アクチンとRev/gagRNA複合体の共存が観察され、ウイルスRNAの核外輸送におけるβ-アクチンの関与が示唆された。そこで、核内におけるgagRNA及びRevの存在様式を詳細に検討した結果、両者は複合体として線状構造をとることが示され、更にこの線状構造に一致してβ-アクチンの存在が明らかとなった。このアクチン繊維束の形成は、Rev/gag RNA複合体の形成に依存しており、Rev-NES変異体を用いた場合は不完全であった。興味ある事に、このアクチン繊維束は核膜を超え細胞質アクチン繊維と連絡する像が観察され、又Cytochalasinによるアクチンの脱重合によりgagRNAの核外輸送が阻止されたことから、同繊維を介したウイルスmRNAの核外輸送と細胞質における翻訳機構との共役システムの存在が強く示唆された。更に、核内アクチン繊維束の形成には、NESを介してRev-ウイルスRNA複合体にCRM1とRanGTPaseの参加が必要なことが、CRM1の阻害薬であるレプトマイシンB或いはRev-NES変異体を用いた実験から明らかになった。加えてCRM1とRanGTPaseはアクチン繊維束上に共存が確認された事から、Rev/gag RNA複合体の核質内輸送経路の形成のみならづ、同経路上の移動に対し機能的関与が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)