NGF誘起神経突起伸長におけるコリン燐脂質代謝亢進の分子機構
Project/Area Number |
09259214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
野澤 義則 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂野 喜子 岐阜大学, 医学部, 講師 (50116852)
中島 茂 岐阜大学, 医学部, 助教授 (60188935)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ホスホリパーゼD / 遺伝子クローニング / チロシンキナーゼ / 分化 / 増殖 |
Research Abstract |
情報変換酵素ホスホリパーゼD(PLD)は分泌応答などの迅速応答から、細胞の増殖・分化といった中長期的応答にまで関与することから注目を集めている。我々はコリン作動性ニューロンモデルのPC12細胞のカテコラミン分泌に伴うシグナル変換機構では、コリン含有燐脂質のホスファチジルコリン(PC)を分解するPLDが重要であることを示した。また、PC12細胞、グリオーマC6細胞で分化誘導時にPLDl mRNAの発現が上昇するという知見を得ており、神経分泌のみならず神経突起伸長にもPLDが極めて重要な役割を果たしていると考えられる。そこで、PC12細胞ライブラリーを用いて、2種類のラットホスホリパーゼD(PLD)遺伝子rPLD1、rPLD2の全長ををクローニングし、FISH法により遺伝子座を決定した。また、PLDより産生されるPAの下流のシグナル分子の同定を進め、HL60細胞でPA依存性に活性化されるチロシンキナーゼを見いだし、その性状の解析を行っている。一方、PLDの活性化メカニズムについても検討を加え、分化HL60細胞ではPLD活性化にPI3-キナーゼが関与していることを示した。PI3-キナーゼの下流にはチロシンキナーゼが介在している可能性があり、Tec/Btkファミリーを含めて検討を加えている。さらに、PC12細胞では過酸化水素(H_2O_2)によりCa^<2+>依存性のチロシンキナーゼを介して著しくPLDが活性化されることを明らかにし、現在そのキナーゼの同定に着手している。今後は、PLDの活性化に関与する分子についてさらに検討を加えるとともに、さまざまなPLD変異体を発現したPC12細胞あるいはアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて、神経突起伸長におけるPLDの役割を明らかにする予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)