概日リズムの形成及び同調に伴う遺伝子発現とその制御機構
Project/Area Number |
09260219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡村 均 神戸大学, 医学部, 教授 (60158813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重吉 康史 神戸大学, 医学部, 助手 (20275192)
内匠 透 神戸大学, 医学部, 講師 (00222092)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 哺乳類period遺伝子 / 時間特異的発現遺伝子 / 光誘発遺伝子 / リズム発現 |
Research Abstract |
哺乳類の体内時計に関しては、1970年代に体内時計のマスタークロックが視床下部視交叉上核に局在するという発見以来、この核の機能解析を中心に研究が進んできたが、時計自身の物質的な根拠に乏しいため、その根本的なメカニズムに迫るには限界があった。この状況で我々は程とともにショウジョウバエ時計遺伝子Periodの哺乳類ホモローグをクローニングし、視交叉上核での時間特異的発現を報告した(Nature,1997)。我々はこの哺乳類時計遺伝子mPer1が、哺乳類における重要な時計遺伝子であることを数々の方法で検索中であるが、本重点研究においては、この時計遺伝子哺乳類mPer1の発現が、光による行動リズムの位相変位にどのように関与するかを検索した。フリーラン条件下で、mPer1 mRNAの視交叉上核での発現を検索すると、約23時間間隔の発現変動が数周期にわたり観察された。mPer1 mRNAは視交叉上核には主観的暗期には全く認められないが、主観的明期に入ると上昇し始め明期開始後4時間でピークに達する。その変動幅は5-10倍あり、4周期後も全く低下傾向は示さなかった。この事は、行動リズムと同様、視交叉上核でのmPer1の発振メカニズムは恒常暗条件にても安定であることを示している。また、主観的暗期に光パルスを与えると、視交叉上核でmPer1の遺伝子が誘導された。また、この発現は、光量のlog値に比例して上昇した。この変動量は光による行動の位相変位と全く相関していた。この事は、mPer1の発現程度と行動位相変位の程度が全く相関する事を示しており、mPer1発現が位相変位に関与していることをさらに想定させる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)