ガングリオシド依存性神経系分化過程での遺伝子発現とその制御機構の解析
Project/Area Number |
09260231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
辻 崇一 理化学研究所, 糖遺伝情報研究チーム, チームリーダー(研究職) (90124677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 直也 理化学研究所, 糖遺伝情報研究チーム, 研究員 (30183338)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ガングリオシド / 神経分化 / Neuro2a / テトラサイクリン |
Research Abstract |
1994年本研究者等は、神経芽腫瘍細胞(Neuro2aのサブクローン)にGD3合成酵素のcDNAを導入したところ細胞はGD3とb-系列ガングリオシドを発現するようになり、増殖を停止し神経突起を伸展し、コリン作動性ニューロンの方向に分化することを明らかにした。この現象をさらに解析し、以下の結果を得た。 1.テトラサイクイン系を用いたGD3合成酵素遺伝子発現系による分化過程の解析: テトラサイクリン応答系を組み込むことにより、GD3合成酵素遺伝子発現から神経突起伸展が誘導されるまで二週間に渡る経時的な解析が再現性良く行えることが明らかとなった。テトラサイクリン処理後8時間後にはGD3合成酵素mRNAの発現が見られ、以後ほぼ定常的にその発現が見られた。合成されてくるガングリオシドを分析した結果、まずGD3の発現がみられ、以後次第によりシアル酸を多く持つb-系列ガングリオシドの発現が見られた。この間に、細胞の増殖は次第に抑制され、アセチルコリンエステラーゼの発現が観察されるようになった。 2.分化過程で発現してくる遺伝子のクローニングとその解析: 上記分化過程で新たに発現あるいは不活化される遺伝子をDifferential display法を用いて検索を行っている。現在のところほぼ80%の検索が完了した。今までに、52の異なるDNA断片の新たな発現もしくは発現増大が見られた。さらにRNA protection analysisを行いfalse positiveの排除などを進めた結果、このなかで10の異なる遺伝子が新たに発現あるいは発現増大してくることが明らかになった。DAP1は新規タンパク質で、E13以後脳神経に特異的に発現することが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
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