ヘモグロビンのサブユニットに4量体形成以前から用意されている構造変化の機構
Project/Area Number |
09261220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森本 英樹 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (20029474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 源太郎 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (50166146)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ヘモグロビン / X線結晶解析 / 脊椎動物 / 無脊椎動物 / 分岐点 / cDNA / 4量体 / 再結合 |
Research Abstract |
1)前年度に引き続き、脊椎動物の系統樹の分岐点のまわりで、Hb(ヘモグロビン)の立体構造と機能の変化を見るために使うHbとして、硬骨魚類のクロマグロ、軟骨魚類のアカエイとシロザメ、脊椎動物と無脊椎動物の中間的存在である円口類の日本産のカワヤツメウナギ、Hbを持つ無脊椎動物で脊椎動物に最も近い棘皮動物のシロナマコからHbを取り、常時使用できる状態を維持した。一部他の研究室へも提供した。 2)アカエイHbのβ鎖、シロザメHbのα鎖とβ鎖のcDNAを発現系に組み込み効率よく発現させることができた。アカエイα鎖のcDNAも発現系に組み込んだがよく働いていない。得られたシロザメβグロビン鎖はヘムを結合させてフォールドさせることができた。また3本のグロビン鎖ともMgプロトポルフィリンを結合させてフォールドさせることができた。 3)クロマグロHbは4量体を解裂させα鎖2本とβ鎖3本を得ることができた。精製法をさらに改良中である。これをもとに、魚Hbのルート効果(特別大きなボ-ア効果)の解明に向けた機能研究やクロマグロHbのβ鎖のX線結晶解析を開始した。 4)クロマグロHbのα鎖1種とβ鎖1種、ヒトのα鎖とβ鎖、2)で得られたα鎖1種とβ鎖3種を含め、合計α鎖3種とβ鎖5種の間でα鎖とβ鎖の再結合実験を開始した。まだ異種動物間ではヒトとクロマグロの間でしかα鎖とβ鎖の再結合が証明できていない。部分的に4量体が形成されたのを検出する方法を見つける必要がある。 5)アカエイHbのCO結合型とdeoxy(配位子非結合)型の結晶のX線結晶解析の論文を投稿準備中。クロマグロHbのCO結合型とdeoxy型の結晶の立体構造を「タンパク質立体構造の構築原理」ワークショップのポスターで発表した。 6)ヤツメウナギHbのdeoxy型とCO結合型双方の結晶については、すでに解析データが得られていて解析中である。シロナマコのHbの結晶についてはまだ解析に耐えるデータが得られていない。
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Report
(1 results)
Research Products
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