β-バレル構造を有する10種のブルー銅蛋白質のX線精密構造と電子移動挙動との相関
Project/Area Number |
09261223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
甲斐 泰 大阪大学, 工学部, 教授 (40029236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 豪 大阪大学, 工学部, 助手 (20263204)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ブルー銅蛋白質 / アズリン / プラストシアニン / X線構造解析 / 構造機能相関 / 分子進化 / シダ植物 / スタッキング / 耐酸性 |
Research Abstract |
系統だった一群の蛋白質やその変異体のX線構造解析を集中的かつ高精度で行うことは、分子動力学計算やモジュール解析に応用でき、構造機能相関の解明や分子進化について明らかにすることが可能となる。本研究の目的は、8本鎖β-バレル構造を共通に持つアズリン、シュウドアズリン、プラストシアニンというブルー銅蛋白質を10種類以上にわたって系統的に結晶学的研究を行い、構造機能相関および分子進化について検討を加えることである。本年度の成果としては、脱窒菌Achromobacter xylosoxidans GIFUの産出する2種のアズリン(2.45Åと1.7Å分解能)、大腸菌で発現させた高等植物Silene pratensisおよびオシダDryopteris crassirhizoma由来の2種のプラストシアニン(それぞれ2.0Å分解能)の4種類のブルー銅蛋白質のX線構造精密化を行った。アズリンに関しては未だアミノ酸シークエンスの解析が間に合わず精密化途中ではあるが、それ以外はいずれも順調に精密化が収劔した。中でも特にシダ植物由来のプラストシアニンがプラストシアニンにとって新しいモチーフと言える3巻きα-ヘリックスを有することが分かった。通常そこは半巻きのヘリックスを取る場所であるが、異なっており、シダ植物の進化について興味深い知見が得られた。またブルー銅蛋白質では初めての例であるが、銅の配位子に直接π-πスタッキング相互作用が見られ、耐酸性との相関が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)