分子構造情報としてのアンチセンスペプチドホモロジーボックス
Project/Area Number |
09261231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
岡田 秀親 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (30160683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 名月 名古屋市立大学, 医学部, 技官 (60260791)
BARANYI Lajo 福祉村病院, 長寿医学研究所, 主任研究員 (10244542)
岡田 則子 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (20160682)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | アンチセンスペプチド / 補体第3成分 / 溶血活性 / アンチセンスホモロジーボックス / 相互作用 / RNase / 高次構造 |
Research Abstract |
センス・アンチセンスペプチドの対応部位を探索するプログラムを作成して蛋白質分子を解析したところ、アミノ酸配列の中にセンス・アンチセンスペプチドの関係にある部位が高頻度に、しかも約50個のアミノ酸毎に集積して存在することを発見し、アンチセンスペプチドホモロジーボックス(ASP・ホモロジーボックスと命名した。このASP・ホモロジーボックス(AHB)のペプチドを合成して作用させることによりエンドセリンレセプター(ETR)の機能を強力に抑制したり、C5aレセプター(C5aR)の活性を変化させるペプチドをつくることができた。 可溶性蛋白質に対する作用を解析するモデルとして、補体成分のC3について、分子内のAHBに対応するペプチドを35種類合成してC3の活性に及ぼす作用を解析した。比較的強い活性抑制作用を示した5種類のAHBペプチドについて解析を行い、以下の結果を得た。C3とAHBペプチドを反応させたあと、ゲル濾過によりC3をAHBペプチドと分離しても、AHBペプチドの抑制作用は残っていた。このことから、AHBペプチドが分子内のAHB間の相互作用に割り込んで、分子の高次構造維持に必要な相互作用を阻わしめたために、高次構造が不可逆的に変化したと推察された。C3とAHBペプチドの反応を50℃で行うと抑制作用が高まったので、熱をかけることにより分子内の相互作用がゆるんでAHBペプチドの侵入が起こり易くなった為であろうと考えられた。同様にRNaseに対するAHBペプチドの作用も解析したが、この場合は70℃に加熱してAHBペプチドの作用を行ったが、AHBペプチド内にシステインが含まれるときには、システインの作用が強く現れ見かけ上の抑制活性が強くなった。しかし、システインを含む無関係のペプチドよりは、AHBペプチドの方が抑制作用が強かったので、RNase分子に対する場合にもセンス・アンチセンスペプチドの反応が関与すると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)