Project/Area Number |
09264210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
野口 基子 静岡大学, 理学部, 助教授 (40021951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳元 俊伸 静岡大学, 理学部, 助手 (30273163)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | マウス / 始原生殖細胞 / 細胞増殖因子 / TERF / ter遺伝子 / コンディションド メディウム / 生殖細胞欠損 / SLF |
Research Abstract |
始原生殖細胞(PGC)は発生初期に出現し、移動・増殖しながら生殖巣原基に到達し、生殖巣内で生殖細胞へと増殖・分化する。この間、周囲の体細胞との相互関係が重要な役割を持つ。本研究は、PGCのアポトーシスを引き起こす変異遺伝子terに着目し、terコンジェニックマウスの+/+精巣体細胞の産生する新規のPGC増殖因子(TERFと命名)とter/ter精巣体細胞のPGC欠損因子を単離、同定し、PGCの増殖とともにアポトーシスの機構におけるそれらの因子の機能を解明することを目標とし、TERFの液性成分の性状の概要と同因子の膜結合型の存否を明らかにすることを目的にした。成果を下記に示す。 1)terコンジェニック系統LTXBJ-terのter/ter、+/terおよび+/+胎仔精巣体細胞から得たコンデイションドメデイウム(CM)を、ICR系の増殖期のPGCと周囲の体細胞との共培養系に添加すると、+/terおよび+/+CMは、PGCの増殖を支持し、熱変性、凍結耐性、分子量30,000-100,000、無血清培地で失活するタンパク質様成分(S-TERFと命名)を含んでいた。ter/terCMはPGCのアポトーシスを引き起こし、この成分を欠いた(論文作成中)。 2)LTXBJ-ter胎仔の各ter遺伝子のPGCと精巣体細胞を組み替えて、CM添加無しに培養した。+/+およびter/terPGCは+/+胎仔精巣体細胞上では増殖したが、ter/ter体細胞上ではいずれもアポトーシスを起こした。このPGC欠損は+/terおよび+/+CMやSI因子等既知の数種の増殖因子を添加しても回復されない。これらの結果から、新規膜結合性のTERF(M-TERFと命名)が存在する可能性並びに、ter/terPGCは正常であることが明らかとなった(論文作成中)。今後、更にこれら因子の分子的同定を進める。
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