分裂酵母における減数分裂特異的転写カスケードの分子遺伝学的解析
Project/Area Number |
09264213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野島 博 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (30156195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 信也 大阪大学, 微生物病研究所, 教務職員 (70273703)
鍋島 建太郎 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60294120)
田中 誠司 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (50263314)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | cDNAライブラリー / サブトラクション / ノーザンプロット / 窒素枯渇 / 減数分裂 / 転写誘導 / 分裂酵母 / 遺伝子破壊 |
Research Abstract |
本年度は分裂酵母の系で減数分裂を誘導する転写カスケードに載っている遺伝子(meu)をさらに多数クローニングするとともに、それらの減数分裂における機能解析を始めた。meu遺伝子の塩基配列を決定した結果、そのほとんどは従来報告されていない新規遺伝子であった。興味深いことにそのうちの80%はすでに全ゲノムの塩基配列が決定された出芽酵母には存在しない遺伝子であった。このことは減数分裂による配偶子形成という種の保存に必須な過程は種に特異的な遺伝子によって制御されている事を示し、これは進化論的に重要な示唆に富む事実である。各々のmeu遺伝子の破壊株を作製したり過剰発現系を構築したりして調べた結果、いずれのmeu遺伝子も減数分裂に多彩な形で影響を与えることが明らかになった。しかも、いずれも減数分裂を完全には阻止しない、すなわち遺伝子欠損に由来する減数分裂不全の表現型による選択を指標にした突然変異株樹立による手法では原理的に単離できないタイプの制御遺伝子がmeu遺伝子の中に数多く含まれることを示唆する。一方、同様な手法を用いてマウスの精子に特異的に転写誘導される遺伝子群(TAU:Transcription in Adult testis Up-regulated)を包括的に単離できる差分化cDNAライブラリーを作製した。そのために成体マウス(35日齢)の精巣由来のcDNAライブラリーを作製し単鎖化した。この単鎖DNAに、精子を生み出せない子供マウス(16日齢)の精巣から抽出したmRNAをビオチン化してハイブリダイズさせ、アビジンで除去して精子特異的差分化cDNAライブラリーを作製した。重差分化法を適用し、段階的に差分化を3次差分まで繰り返して構成するcDNAを解析し、これまでに77種類のTAU遺伝子を同定したが、塩基配列決定の結果やはり大半は新規遺伝子であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)