Project/Area Number |
09265204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
普後 一 東京農工大学, 農学部, 教授 (90111640)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | カイコガ / 前胸腺 / 精巣 / エクジステロイド / Recombinant-PTTH / 精子形成 |
Research Abstract |
前胸腺や精巣でのエクジステロイド合成を制御しているペプチドホルモン(PTTH,TETH)について、それらの作用機構、組織による時間的合成調節機構の解明、相互の作用、変態・脱皮にかかわる他のホルモンのエクジステロイド合成系への介在などを明かにすることを目的として研究を行い,以下の結果を得た。 1.前胸腺に対するrPTTHの作用:(1)カイコガ5齢幼虫前胸腺に対するrPTTHのエクジステロイド合成刺激作用ならびにcAMP含量について検討した。rPTTHは前胸腺を刺激し、培養液中にエクジステロイドを放出させる能力を持っていた。(2)rPTTHは前胸腺中のcAMP含量を増加させることはなかった(5齢3〜4日の前胸腺は顕著にrPTTHに反応し、cAMPあるいはエクジステロイド合成を増加させた)。(3)しかしIBMX存在下で前胸腺を培養すると、前胸腺はrPTTHに顕著に反応しcAMP量は増加した。(4)カルシウムイオノフォア、フォルスコリン、カルシウムイオンチャンネル阻害剤、カルモデュリン阻害剤等の投与実験の結果より,Ca-Calmodulin系の存在やcAMP-依存性プロテインキナーゼの存在が示唆された。 2.精巣におけるエクジステロイド合成調節機構:(1)5齢吐糸期直前の精巣は、顕著に培養液にエクジステロイドを分泌する。(2)培養液中にラベルしたEcdysoneを入れて培養した時、その取り込み率は約2〜3%であった。一方ラベルしたコレステロールの取り込み率は12〜16%であった。(3)精巣内のコレステロール含量は経時的に増加して行き、精巣エクジステロイド量の変動とパラレルな関係にある。しかし精巣が培養液内にエクジステロイドを分泌している理由は現時点では不明であり、このことと精子形成とがどのような関係にあるのかは、RIAに用いる抗体の検討を含めて明かにしたいと考えている。
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