昆虫変態時の血球細胞による自己・非自己認識機構の解析
Project/Area Number |
09265210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 肇 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (80201812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 素行 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (50127164)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ヘモサイチン / vWF / コラーゲン / ヘパリン |
Research Abstract |
カイコの顆粒細胞では、哺乳類の止血・血栓因子であるフォンビルブラント因子(von Willebrand Factor、vWF)のホモローグを産生している。vWFは血管壁が損傷した際に、血小板による血栓形成を行わせるしかし、昆虫は開放血管系であり、しかも血小板を持たない動物である。カイコでみられたvWFホモローグ(ヘモサイチン、hemocytin)の機能解析と遺伝子転写機構を調べた。 バキュロウイルスベクターによるドメインの発現:ヘモサイチンのほぼ全領域をカバーする4つのcDNAをバキュロウイルスベクターを用いて発現させた。発現したタンパク質とコラーゲン(タイプ1から4)、ヘパリンとの接着活性はELISA法により測定した。コラーゲンおよびヘパリンに対する結合活性はドメインD^<111>に、また細胞接着活性はドメインBに存在することがわかった。これまでにvWF内にはコラーゲンやヘパリン、血液凝固第8因子、インテグリンであるGPIbやGPIIb/IIIaに結合するドメインが同定されている。またvWFでは分子内のRGD配列を介してインテグリンGPIbやGPIIb/IIIaと結合するのに対してヘモサイチンにはRGD配列は存在しない。このことから、ドメインB内には、フィブロネクチンやラミニンなどに存在するのと同様に、RGD配列以外の細胞接着配列が存在するものと考えられた。 トランジェントアッセイ:ヘモサイチン遺伝子のプロモーターの下流にルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだベクターを作製し、ショウジョウバエの血球細胞由来KC167細胞にトランスフェクションした。24時間後、48時間後にLPSあるいはエクジステロイドを投与し、リシフェラーゼ活性を測定した。このプロモーターはLPSおよびエクジステロイドによって転写が調節されていることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)