中心体に局在する新規プロテインキナーゼTESK1による微小管形成能の制御
Project/Area Number |
09266216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
水野 健作 九州大学, 理学部, 助教授 (70128396)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | プロテインキナーゼ / TESK1 / 中心体 / 精巣 / Axl / 細胞接着 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
私たちは、精巣に高発現する新規なプロテインキナーゼTESK1(testis-specific protein kinase 1)を同定した。TESK1を、動物細胞に強制発現させると、中心体に強く局在する。本研究では、M期の中心体での微小管形成能の活性化におけるTESK1の役割を明らかにすることを目的として、TESK1のキナーゼ活性ならびに結合蛋白質と基質の解析を行い、以下の成果を得た。 1.TESK1のプロテインキナーゼ活性の解析 GST-TESK1融合蛋白質を用いて、TESK1の自己リン酸化活性について検討した結果、TESK1は分子内のSerとTyrを自己リン酸化するdual-specificity kinaseであることが明らかとなった。キナーゼドメインのactivation loop内に存在するSer-215をAlaあるいはGluに置換した変異体ではセリン自己リン酸化活性が失われたので、Ser-215が自己リン酸化部位であると考えられた。Glu-215変異体はドミナントアクティブ体として使用できる可能性が示唆された。一方、活性残基であるAsp-170をAlaに置換した変異体では自己リン酸化活性が認められず、ドミナントネガティブ体として働くと予想された。今後は、上記のTESK1変異体を動物細胞に発現させることによって、細胞のM期における微小管再構築の制御など中心体の機能に変化がみられるかどうか調べる予定である。 2.TESK1結合蛋白質の解析 TESK1の細胞機能を明らかにするため、TESK1結合蛋白質ならびに細胞内基質について解析した。ラット精巣の抽出物をGST-TESK1カラムにかけ、結合物についてキナーゼ反応を行ったところ、分子量約30Kdと90Kdの蛋白質が特異的にリン酸化されることを見い出した。不活性型GST-TESK1カラムではこれらのリン酸化されたバンドは検出されないことから、TESK1によるリン酸化産物と推定された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)